伏木北前船資料館

更新日:2024年03月25日

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高岡市伏木北前船資料館(旧秋元家住宅)

高岡市指定有形文化財 平成10年7月1日指定

南西側より撮影された、高岡市伏木北前船資料館(旧秋元家住宅)の建物外観の写真

伏木港(古くは伏木浦、伏木湊と呼ばれた。)は小矢部川の河口に位置し、律令時代は越中国府が置かれ、古代から知られた日本海沿岸屈指の良港です。江戸時代に入り、17世紀から加賀藩の年貢米を大阪に輸送して現金化するための重要な役割を果たしました。17世紀中頃には西廻り航路の開拓によって船便で直接大阪へ輸送できるようになると、その重要性は増して伏木港右岸にある吉久地区には加賀藩最大の米蔵が所在しました。18世紀に入り、北海道への航路が開拓されると、伏木港では能登屋(藤井家)や鶴屋(堀田家)など、自ら北前船(越中ではバイ船と呼ばれた。)を所有して交易業を営む有力な廻船問屋が現れ、様々な商品の交易が活発化しました。文政年間(1818年~1831年)に入ると、七軒問屋と呼ばれた大きな廻船問屋が台頭し、北前船交易により伏木のまちは大いに栄えました。

秋元家は、文化年間(1804年~1818年)以前より現在地で海運を生業とした旧家です。屋号は本江屋で、当初は船頭や水主などの宿泊施設を営んでいましたが、時代が下るにつれて長生丸や幸徳丸といった船を持つ廻船問屋として栄えました。

施設の概要

主屋は明治20年(1887年)の大火で焼失し、その後元通りに建て直されたと伝えられ、土蔵は、江戸時代後期まで建築年代がさかのぼるものと推定されます。

主屋は切り妻造り、一部2階建て、妻入りで、梁や束、黒壁の構成が美しいアヅマダチの形式をとっています。また、内部はオモテザシキやオクザシキ、チャシツなど整った構成で、敷地内庭園と見事に調和した数寄屋風建築となっています。土蔵は2階建で、調度蔵と衣装蔵の屋根の上には、港への船の出入りを見張るための望楼が設けられているのが最大の特徴で、見学時に実際に登り、外の景色を眺めることができます。

旧秋元家住宅は、民家としては建築年代も古く、かつて北前船で繁栄した伏木廻船問屋の数少ない遺構として評価され、高岡市指定文化財に指定するとともに、資料館として広く一般に公開しています。

展示内容

資料館では、伏木の廻船問屋による交易、伏木港の変遷など、北前船で栄えた伏木港や高岡のまちの歴史を紹介しています。そのほか、実際に使われた北前船の航海用具や全国各地の引札、船主の裕福さを伝える豪華な生活道具などが展示されています。また、北前船で北海道に大量に輸送され、高岡の鋳物業の大ヒット商品となった魚肥を製造するための「ニシン釜」の展示もあります。

ご利用案内

伏木北前船資料館の各種利用案内一覧
区分 詳細
開館時間 午前9時~午後4時30分
休館日
  • 毎週火曜日(火曜日が国民の祝日にあたるときはその翌日)
  • 年末年始(12月29日~1月3日)
観覧料
  • 高校生以上 300円
  • 20人以上の団体または65歳以上の高齢者 240円
  • 中学生以下(小学生・中学生・特別支援学校の児童生徒) 無料
(補足)身体障がい者、精神障がい者保健福祉、療育など各種手帳をお持ちの方、および付き添いの方(1名)は無料です。
交通機関
  • 電車:JR氷見線伏木駅から徒歩約10分
    (補足)新高岡駅・高岡駅間のアクセスは、高岡駅・新高岡駅間 交通アクセスについてをご覧ください。
  • バス:加越能バス「伏木錦町」下車 徒歩約3分
  • 自動車:新高岡駅から約25分、高岡駅から約20分
    能越自動車道高岡北インターチェンジから約15分
    北陸自動車道小杉インターチェンジから約30分、高岡砺波スマートインターチェンジから約35分
    (注意)施設駐車場、または伏木駅前観光駐車場(徒歩約10分)をご利用ください。
連絡先(施設) 富山県高岡市伏木古国府7-49
高岡市伏木北前船資料館 電話0766-44-3999
(伏木観光推進センター 電話0766-44-1199)
北前船資料館(GoogleMap)
その他 資料館のザシキ等は、貸し出しが可能です。(利用料:日額3,000円)
詳細は施設または伏木観光推進センターまでお問合せください。

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 文化財保護活用課
〒933-8601 富山県高岡市広小路7-50
電話番号:0766-20-1453
ファックス:0766-20-1667

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