Vol.12 「聞いてわかる日本語」にこだわりたい

更新日:2025年12月09日

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高岡市議会12月定例会が始まりましたが、答弁作成の際に、私が気を付けているのは、「聞いてわかる日本語」です。読めばわかる原稿から一歩踏み出す必要があると思っています。

 

議会の答弁については、担当部局の職員が答弁原稿を書き、それを私含めた市の幹部がチェックするという仕組みとなっています。答弁打ち合わせです。ある時、こんな言葉がありました。「今秋開かれた・・・イベント」。「今秋」。文字でみればわかります。ただ、耳に聞くと「こんしゅう」。つまり「今週」と誤解されるリスクがあるのです。そこで、私は、「この秋、開かれた・・・イベント」という言い回しにしました。

 

市長になって気になっているのは「議員各位」という言葉です。「各位」というのは、日常の会話で使われることはあまりありません。私は「議員の皆さま」と言い換えています。

「賜る」という言葉もできるだけ使わないようにしています。「いただく」に言い換えたりします。

また、原稿の文章は、長すぎるケースも多くみられます。私は、なるべく短い文章にしています。市民に理解してもらいたいからです。それに何より、短い文章の方が話しやすいのです。

 

私は言葉にはこだわり続けたいと思っています。市民に開かれた行政の第一歩は、皆さまに理解してもらうことなのです。皆さまからお預かりした税金がどのように使われるのか。議員の皆さまと市当局が議論する大事な場所が議会なのです。市民の皆さまに関心をもってもらうため、「お役所言葉」もチェンジが必要なのです。

 

振り返れば、通信社からテレビ局に転職した際にも、先輩記者から「聞いてわかる日本語の原稿を書け」と言われました。新聞原稿とテレビの原稿の違いは、聞いてわかる言葉かどうかです。しかも、中学生もわかる原稿を目指していました。またテレビの原稿は、台所で食事をつくりながら、音声だけを聞いてもわかるようにすべきなのです。

 

テレビ局以上に、議会原稿は、わかりやすくしなければなりません。テレビはテロップが入りますが、議会の答弁には、テロップが入りません。

できるだけやさしい日本語を使って、議会に臨みます。