令和5年高岡市議会6月定例会

更新日:2024年03月25日

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令和5年高岡市議会6月定例会市長提案理由説明

第一 市政の運営にあたって

一 はじめに

 令和5年6月定例会の開会に当たり、提案理由の説明に先立ちまして、今後の市政運営に対する所信の一端を申し上げます。
先月5日、石川県能登地方を震源とする最大震度6強の地震が発生し、甚大な被害が生じました。被災された多くの方々に対して心からお見舞い申し上げます。本市においても、最大震度4が観測され、1人が軽傷を負われましたが、その他大きな被害はありませんでした。本市としては、邑知潟断層帯による地震を想定した防災訓練等を行うなど、平時から震災や水害等の自然災害を想定した万全の備えを講じ、市民の皆様とともに安全で安心なまちづくりを推進してまいります。
 新型コロナウイルス感染症が、先月8日に季節性インフルエンザと同じ5類感染症に位置付けられ、3年余りにわたる感染症対策等は大きな節目を迎えました。様々な制約や対策が緩和され、「コロナ前に戻った」や「戻りつつある」という声をお聞きするようになりました。しかし、単に「戻る」だけではなく、「ゆとりと豊かさを実感できるデジタル技術の活用の有効性」、「安心や絆を感じさせてくれる人と人との繋がりの重要性」など、コロナ禍で経験したことや学んだことをしっかりと活かしながら、高岡を前へ進めていくことがより大切になっていくものと考えています。大きな課題にぶつかった時に立ち向かい未来を切り拓いていくのは「ひと」です。これからの新しい時代の高岡を市民の皆様と共に創ってまいります。
 さて、この春以降、市内の至るところで、お囃子や威勢のいい掛け声を耳にするようになりました。マスク着用の考え方など、新型コロナウイルス感染症との向き合い方が見直されたこともあり、4年振りに獅子舞や神輿などの行事が再開された地域もあります。本市としても、昨年度、コロナ禍の影響を受けた地域行事の再開や新しい形での実施に向けて支援させていただいたところ、地域の方々から「久しぶりに地域のつながりを実感する機会を持てた」という声もいただいております。今後とも、地域行事に限らず、さまざまな視点から、地域住民の絆を未来へつないでいくための支援を行ってまいります。
 本市を代表する祭礼行事の一つである高岡御車山祭では、4年振りに全7基の山車揃っての奉曳が行われました。この日を心待ちにしていた市民をはじめ、ご来賓、観光客の方々など、お越しいただいた多くの方々に歴史都市高岡が誇る魅力を感じていただきました。私も、市長として初めて皆様をお迎えし、改めて高岡の「誇り」と「歴史・伝統」を強く感じるとともに、高岡市民の一人として、心躍る特別な一日が胸に刻まれました。また、伏木曳山祭も多くの観光客で賑わいました。お越しいただいた方々に港町・伏木に受け継がれる勇壮な祭りの迫力と、歴史や伝統を未来に繋ぐ地域の皆様の心意気、そしてまちのエネルギーを間近で感じていただけたものと考えています。いずれの祭礼についても、この日のために準備を重ね、伝統を大切に守り、支え続けてこられた関係の方々には、改めて心から敬意を表します。本市が誇る祭礼行事が新しい時代に向かって、一歩を踏み出しました。本市としても、皆様のこれからの力強い歩みをしっかりと支えてまいります。

二 市政運営の基本姿勢について

 本市の長期的なビジョンである「持続可能な未来都市 高岡」の実現に向け、今年度は「挑戦の加速」をテーマに、未来に向けて高岡を持続的に成長させていく取組みを市民の皆様とともに、推進しているところであります。イベント開催などを契機とした、まちに賑わいと活気をもたらす、新たな取組みの拡がりや、高齢者の健康づくりや生きがいづくりを目指す地域主体の取組み等が始まっています。加えて、このような挑戦に共感し、パートナーとして連携しようとする動きが生まれるなど、挑戦を支え、応援しようとする市民意識も拡がってきていると実感しています。本市としては、市民、企業、地域が本市の社会的課題を主体的に捉え、解決へ向けて取り組んでいく「挑戦」を全力で支えていくとともに、意欲や資格・スキル等を有する方々が積極的に挑戦できる環境を整えてまいります。また、エネルギーや食料品の価格高騰等へ的確に対応することで、市民生活や社会・経済活動をしっかりと支えてまいります。
 本市では、こども・子育て支援施策をまちの未来を見据えた投資と位置付け、今年度より、こどもたちの健やかな成長のために、安心して医療を受けられるよう支援する施策の拡充や、保育人材の確保、子育て世帯をサポートする施設への支援施策等を展開しています。こうした中、来年度、富山大学から市民病院の産婦人科への医師が派遣されないこととなり、産科を休止せざるを得ない状況となりました。病院開設者として、大変残念でありますが、まずは、他の医療機関とも連携しながら、高岡で安心して出産できる環境をしっかりと守っていくことが市長としての役割だと考えています。
 現在、国においては、今後3年間を集中取組期間とする「こども・子育て支援加速化プラン」に取り組む方針を示しており、近く、より具体的な施策等が示される予定です。県においても、「ワンチームとやま」連携推進本部会議で本市からご提案させていただいたヤングケアラーへの支援なども含む「こども・子育て施策の連携・強化」をテーマとして、ワーキンググループ等にて議論を進めています。今後も国や県の施策と連動した切れ目のない支援を実施するとともに、本市独自の施策を展開し、こどもたちの笑顔が溢れるまちを目指してまいります。

第二 提出議案について

 次に、ただいま上程されました予算議案2件、条例議案7件、その他議案5件、報告案件2件の計16件についてご説明申し上げます。

 議案第36号及び第37号は、一般会計及び特別会計の補正予算です。
 補正予算の規模は、15億9,897万3千円の増額です。
 今回の補正予算では、国の電力・ガス・食料品等、価格高騰 重点支援 地方交付金の追加を受け、住民税 非課税世帯などへの支援として給付金を支給いたします。
 あわせて、原油価格・物価高騰への対応として、光熱費や給食材料費への支援を行う一方で、生産性向上を目的とした設備投資を行う中小企業への支援や、消費喚起につながる施策を行い、地域経済活性化を図ります。
以下、その主な内容について、ご説明申し上げます。
 電力・ガス・食料品等の物価高騰による負担を軽減するため、家計への影響が大きい住民税非課税世帯等に対し、給付金を支給します。
 次に、エネルギー価格高騰の影響により、福祉サービスの安定的な運営に影響が出ないよう、幼児教育・保育施設、放課後児童クラブ 及び高齢者・障がい者施設へ光熱費に対する支援を行います。
 併せて、食料品等の価格が上昇している中でも、市立学校、幼児教育・保育施設及び高齢者・障がい者施設において、栄養バランスや量を保った食事の提供を継続していくため、食料品等の価格高騰に対し、支援を行います。
 また、地域の共助意識の向上を図り、地域の絆を強めるため、コロナ禍で自粛・縮小した各種行事の再開や新規事業の実施など、地域活動や自治会運営にあたり、物価高騰による負担を軽減するための補助を行います。
 さらに、設備投資を進める市内の中小企業を支援するため、先端設備等 導入計画に基づき取得した設備を対象に支援を行います。
 加えて、経済活性化の観点から、プレミアム付商品券を発行する市内の各商工団体などに対し、発行総額の上乗せやプレミアム率のかさ上げ等のために必要な支援を行います。
 そのほか、新型コロナワクチンの追加接種の体制を整備するため、個別接種や接種券の送付等に必要な経費を確保します。
続きまして、議案第38号から第49号までの条例その他議案について申し上げます。
 条例議案につきましては、コンビニエンスストア等の多機能 端末機においてスマートフォンの利用による印鑑登録証明書の取得を可能とするための高岡市印鑑条例の一部を改正する条例など、7件を提案しております。
その他議案につきましては、下伏間江福田線の京田地下道 2.期工事に係る工事請負契約の締結など、5件を提案しております。報告案件2件につきましては、専決処分に係るもので、地方税法の改正に伴う、高岡市 市税賦課徴収条例の一部改正及び低所得の子育て世帯に対する子育て世帯 生活支援 特別給付金の給付について、補正予算措置を行ったものであります。
 以上、提出いたしました諸案件についてご説明申し上げましたが、何とぞ慎重ご審議の上、よろしくご賛同賜りますようお願い申し上げます。

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