令和3年高岡市議会12月定例会

更新日:2024年03月25日

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令和3年高岡市議会12月定例会市長提案理由説明

市政の運営にあたって

令和3年12月定例会の開会に当たり、提案理由の説明に先立ちまして、今後の市政運営に対する所信の一端を申し上げます。

はじめに

初めに、新型コロナウイルス感染症対策についてです。ワクチンの接種状況については、接種率が80%に達し、希望されたほとんどの市民の方に接種いただけたものと考えています。ご協力いただいた医療従事者の方々をはじめ、関係の皆様方に心から感謝申し上げます。一方、国内では、新たな変異株の感染が確認されており、予断を許さない状況にあります。医療従事者を皮切りに今月から始まった3回目の接種についても、市民の皆様が安心してワクチンを接種できる環境づくりに向けてしっかりと準備を進めていきます。

さて、先月、国においては、「新型コロナウイルス感染症の拡大防止」をはじめ、「未来社会を切り拓く「新しい資本主義」の起動」などの4つの柱から成る経済対策が発表され、感染対策の指針である「基本的対処方針」についても変更されました。また、県においては、先月20日より、県内の感染状況などを踏まえ、警戒レベル「ステージ1」における会食時の人数と時間の制限が緩和されています。

本市では、今月1日より、まちに元気を呼び戻すことを目的に、「高岡で乾杯!最大20%戻ってくるキャンペーン」として、飲食店向けキャッシュレス還元事業をスタートさせました。加えて、市内の商工団体等が実施するプレミアム商品券の発行に対し、発行総額の拡大やプレミアム率の上乗せのための支援を行っています。既に発売しているものについては発売初日で完売するものもあるなど、市民の皆さんの消費行動に寄与することができたと感じております。今後とも、より多くの市民の皆様にご活用いただける施策を展開し、それぞれの事業実施による相乗効果を生むことで、本市経済の活性化を目指してまいります。

都市対抗野球大会について

次に、都市対抗野球大会についてです。

2年連続6回目の出場を果たした伏木海陸運送硬式野球部が、昨日、大阪市代表・大阪ガスとの初戦を迎えられました。観戦ツアー等で多くの市民が応援に駆け付け、私も現地にて応援させていただきました。過去にもプロ野球選手を多く輩出している強豪相手に敗れはしたものの、高岡市の看板を背負いながら、一球一球に全力プレーする姿は、見る人に感動を与えて頂きました。来年もぜひ予選を勝ち抜き、次こそは悲願の1勝を叶えていただくよう期待しております。

地域を支える体制づくりについて

次に、地域を支える体制づくりについてです。

地域の足の確保については、地域が主体となって運行する市民協働型地域交通システムの導入に向け、これまで、複数の地域の方々と継続的に意見交換を行ってきました。今年度は地域の移動ニーズの把握等に対する支援を行っているほか、9月には実証運行に対する支援制度を新たに設けたところです。このような動きの中で、今月1日から守山地区において、この制度を活用した実証運行が始まりました。実証運行を通じ、市民協働型地域交通システムの定着に向け、ブラッシュアップを進めて、新たなコミュニティ交通の確立につながるよう、引き続き支援していきます。これらをきっかけに、具体的な取り組みに向けて一歩踏み出すその他の地域に対し、地域にあった形の持続可能な公共交通を積極的に提案していきます。

私自身も、様々な機会を通じて、多くの方々とお話させていただきました。その中で、いただいたご意見や伝わってきた想いなどから、それぞれの地域毎に課題があることを改めて実感するとともに、その解決策を地域の方々と模索していくことが高岡全体の地域活性化につながるものと確信しました。地域課題の解決を目指し、10月より、新たに福岡町五位山地域を拠点に、地域おこし協力隊の活動をスタートさせ、地域行事や農作業への参加を通して、地域の方々との交流を深めています。隊員からは「地元野菜を使った郷土料理や自然豊かな環境に魅力を感じられた一方で、高齢化の進行やマンパワーの減少といった地域の現状も認識した」との現状報告を受けています。今後、SNSなどを活用し、交流拡大に向けた都市部とのマッチングを図る仕組みづくりなど、地域の方々と一緒に地域の未来を見据えた活動を実施していく予定です。

住民が広く参画し、地域が主体的に課題解決に取り組んでいく活動を支える体制を確立し、市民の皆様が安心して暮らし続け、これまで以上に笑顔が溢れる持続的なまちを目指します。

官民連携の取り組みの推進について

次に、官民連携の取り組みの推進についてです。市長に就任して以来、市政に協力したいという、多くの民間事業者の方々からさまざまな連携のご提案をいただいています。既に協定を締結し連携事業を展開していただいている事業者の方々に加え、現在、自らの強みを活かしたコミュニティビジネスの検討を進めている事業者の方々もおられます。このような動きの先には、民間事業者がビジネスとして取り組んでいける地域課題の新しい解決策があると信じており、今後とも重層的なパートナーシップの構築を積極的に進めていきます。

また、高岡を応援していただける企業との連携を深めるため、企業版ふるさと納税について、高岡おとぎの森公園の魅力向上と高岡スポーツコアのリフレッシュを新たにプロジェクト型メニューとして立ち上げました。更には、高岡古城公園の桜を継承していくプロジェクトなど、高岡を元気にするプロジェクトに取り組む皆さんへの新たな支援の在り方として「クラウドファンディングたかおか」を創設しました。厳しい財政状況の中でも、高岡の地域課題に挑戦していく方々を全力でバックアップする環境づくりに努めるとともに、市民に喜んでもらえるまちづくりを推し進めてまいります。

市政運営の基本姿勢について

私は、市政運営の理念の一つに「圧倒的市民目線の市役所改革・まちづくり」を掲げ、職員に対して意識の改革を推進してきました。その成果が問われた10月の「さわやか窓口月間」で実施したアンケート結果では、「親身になって相談に乗っていただき、質問に対し的確な回答をもらえた」や「書類を持ってどこに行けばいいか迷っていると、声を掛けてもらい丁寧に教えてもらった」などのお褒めの言葉を多くいただきました。その一方、「説明はわかりやすかったが、早口でもう少しゆっくりとお話してほしかった」や「事務処理に少し時間がかかった」などのご指摘、また、備品や設備についてなど窓口対応以外のことについても多くのご意見をいただきました。職員の意識の高まりを感じた一方で、市民の方々のご意見からも、まだまだ道半ばであると感じています。今回いただいた皆様の声をしっかりと受け止め、市民から信頼される市役所として、職員一人ひとりの更なる接遇向上や個々のスキルアップなどの人材育成を推進し、常に改善に努めていきます。

総合計画第4次基本計画について

次に、来年度からのまちづくりの指針である総合計画第4次基本計画についてです。

先月17日に開催した第3回総合計画審議会総会では、市民や地域による「ひとの力」の視点を軸に、8月にお示しした「高岡を前へ進める具体策のロードマップ」の考え方、また、各部会の委員や市民の皆様からいただいたご意見を踏まえ、総合計画第4次基本計画(案)をお示ししました。デジタル技術を活用した利便性の向上やカーボンニュートラルの推進、地域が自主的に取り組む課題解決への支援などを主な事業に位置付けたほか、SDGs推進の視点を取り入れたまちづくり指標を盛り込んでいます。現在、この計画案に対する最終的なパブリックコメントを実施していますが、SNSを活用した意見募集も行っており、市民の皆様から更なるご意見やご提案をどしどしお寄せいただきたいと思っています。市民の皆様の声を総合計画にしっかりと反映させ、「持続可能な未来都市高岡」の実現のために、市民一人ひとりが個性や能力に応じて自分らしく何事にも挑戦していける、市民が主役となるまちづくりを積極的に進めていきます。

来年度当初予算の編成について

最後に、これから本格化する来年度当初予算の編成についてです。

令和4年度は、総合計画第4次基本計画がスタートする重要な年であることから、高岡の進むべき未来への道筋をしっかりと示すことが肝要と考えております。「財政健全化緊急プログラム」について、改善目標額の達成に概ね見通しが立つ中、予算編成にあたり、コロナ禍において顕在化した社会・経済構造の変容、人々の意識・行動の変化にも的確に対応し、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進やカーボンニュートラル実現に向けた取り組みなどを「高岡を前へ進める事業」として積極的に挑戦していくことにしています。

それぞれの事業を行う意味・目的をしっかりと確認し、そこに向けて今何を実施し、積み上げていくべきなのかという観点を重視しながら、今の高岡に必要なことについて、できるところから迅速に取り組み、高岡を前へ進める予算となるよう努めていきます。

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