マンホール蓋のデザイン
下水道の点検や清掃などのために人が入ることのできる穴のことをマンホールといいます。ここでは、高岡市内の一部で使用されているマンホールのデザインと、その由来を解説します。
高岡市のマンホール蓋のデザイン
1.雨晴海岸から望む立山連峰


雨晴海岸(あまはらしかいがん)」から富山湾越しに望む3,000メートル級の立山連峰と、中央に「女岩(めいわ)」、右側に「義経岩(よしつねいわ)」を描いたマンホール蓋です。
古くは万葉集にもうたわれた景勝の地で国指定の名勝であり、日本の渚百選にも選ばれています。また、義経岩は、源義経が奥州に向かう途中、にわか雨が晴れるのを待った場所といわれ、このことが「雨晴」という地名の由来となっています。荒々しく波を受ける女岩と義経岩、海越しに望む雪を戴く立山連峰の美しさは今も人々を魅了し、富山湾は「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟しています。
右は夕焼けの景色を表現したバージョンです。
2.勝興寺と市の花かたかご

本マンホール蓋は、浄土真宗本願寺派の古刹「勝興寺」の本堂の周りに、万葉集の編者である越中国守・大伴家持が歌に詠んだ「かたかご(カタクリ)の花」がデザインされています。
地元の人々から「ふるこはん」の愛称で親しまれている勝興寺は、1471年に本願寺八世蓮如が営んだ土山御坊を起源とし、戦国時代には越中一向一揆の拠点ともなりました。
勝興寺は本願寺の連枝寺院としての格式を持ち、加賀前田家や公家とも深くつながりながら勢力を誇示したと言われています。
その広大な境内には、国宝の「本堂」「大広間及び式台」のほか、10棟の建造物が重要文化財に指定されています。
更新日:2024年03月25日