Vol.21 ヒット曲「正解」と「探究学習」
福岡中学校を視察した際、2年生が卒業式の全校合唱に向けて、合唱の練習をしていました。私は熱心に歌っている姿に感動しました。歌が終わり、思わず、拍手しました。そして、初めて聞いた歌詞に驚きました。これこそ新しい「教育」だと、思いました。
その歌はロックバンド、RADWIMPSの「正解」です。まずは歌詞の一部を紹介します。
―あぁ 答えがある問いばかりを 教わってきたよ そのせいだろうか
僕たちが知りたかったのは いつも正解などまだ銀河にもない 一番大切な君と 仲直りの仕方 大好きなあの子の 心の振り向かせ方―
―あぁ 答えがある問いばかりを 教わってきたよ そのせいだろうか
僕たちが知りたかったのは いつも正解など大人も知らない 喜びが溢れて止まらない夜の眠り方 悔しさで滲んだ 心の傷の治し方 傷ついた友の 励まし方-
面白いですね。確かに、「大好きなあの子の心の振り向かせ方」などは誰も教えてくれません。
この歌詞は、こんなメッセージを込めているのです。「答え」のある「問い」ばかり教わってきた。それに疑問を投げかけ、自分なりの「正解」を探そうというのです。
高岡市では来年度から、「探究学習」に力を入れますが、まさにこれは、答えのない学習です。課題を見つけ出し、どのようにして、それを解決するのか。さらに、その解決方法やわかったことなどを表現する。それが「探究」です。
高校では探究学習のウェイトが高まっています。私は、小学校や中学校でも探究学習をもっと積極的に取り入れたいと考えています。
振り返れば、私が受けてきたのは暗記型学習です。教科書を覚えるのが学習だったのです。丸暗記し、試験を受ける。それは、日本の高度成長時期には合致していました。
しかし、デジタルが普及している時代、そんな学習のやり方をチェンジしなければならないと、私は考えています。スマホが普及し、必ずしも覚える必要はなくなっています。さらに、人工知能(AI)なども日常で使われています。こうした新たなツールを駆使して、課題を解決する。そんな学習が重要になっています。そこには「正解」はありません。
こうした考え方は、文部科学省も打ち出しています。先日出席した全国市長会社会文教委員会で文部科学省は、次期学習指導要領に関して、探究学習の重要性を訴えていました。さらに、私が驚いたのは、「好き」を育み、「得意」を伸ばすという考え方です。好きなことや得意なことを追究するというのです。すべての教科を学習し、弱点を克服せよという昔の考え方とは、真逆となっています。
ロックバンドのRADWIMPSの「正解」はまさに「探究学習」のススメです。
(引用)
野田洋次郎作詞作曲.“正解”. 正解.RADWIMPS.EMI Records,2024.(CD).





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更新日:2026年02月26日