田園環境整備マスタープラン
はじめに
農地、水路、集落などを有する農村地域からの食料の安定供給を図るとともに、自然と共生する環境を創造し、活力ある住みよい農村づくりの実現を目指す「高岡市田園環境整備マスタープラン」を策定しました。
このマスタープランは、地域住民代表や関係団体、学識経験者による策定委員会を組織し、アンケートによる地域の皆さんの意向や委員会の意見を基に、平成19年10月に策定しました。
- 高岡市田園環境整備マスタープランとは
- 農村環境保全の基本方針
- 農業農村整備事業の整備指針
- 田園環境整備マスタープラン整備構想図
高岡市田園環境整備マスタープランとは
環境に配慮した農業農村整備事業の基本構想です。農村地域の振興と、農村地域住民にも市街地住民にとっても快適な農村環境を目指し、「澄んだ空気」「清らかな水」「肥よくな土壌」「豊かな緑」「多様な動植物」の保全・改善・推進の目標などを定めています。
高岡市田園環境整備マスタープラン策定の背景と策定上の留意点
(1)策定の背景
社会的背景
環境に関する国民の関心の高まり
国の施策
食料・農業・農村基本法の制定(平成11年7月16日)「農業生産基盤整備に当たっては、地域の特性に応じて環境との調和に配慮し実施する」
土地改良法の改正(平成13年6月29日)「土地改良事業の施行に当たっては、環境との調和に配慮しなければならない」
(2)策定上の留意点
地域自らが自然と共生する田園環境の創造に資することを目的に、地区住民と有識者の意見を踏まえる
(1)(2)を踏まえ以下のとおり策定した。
事業計画の策定及び事業の実施、田園環境整備マスタープランに即した、農業農村整備事業における「環境との調和への配慮」に関する事項について検討することを目的に高岡市農村農業整備環境検討委員会を設置。委員会では県営及び団体営事業地区に係る当初事業計画及び計画変更等の内容について調査審議し、指導・助言を受けて事業の実施を図る。
農村環境保全の基本方針
(1)基本方針
自然環境
自然環境においては、恵まれた湧水・丘陵地の緑・豊かな生物について総合的に保全するため「湧水の保全・緑の保全・生き物の保全」を目標とした自然環境の保全を推進する。
社会環境
社会環境においては、伝統ある歴史・文化等を活用し、また地域に住む人々の生活環境の改善を行う事で「農村風景の保全と生活環境の整備」を目標とした社会環境を推進する。
生産環境
生産環境においては、低コストな農業生産や担い手の育成、減農薬で安全な農業生産と共に、自然環境に配慮した農業基盤の改良や支援を行い、「環境と共生した農業生産」を目標とした生産環境を推進する。
(2)キャッチフレーズ
湧水の恵み 魅力ある大地 高岡
農業農村整備事業の整備指針
(1)広域整備エリア
自然環境保全エリア
本市の数少ない森林と清流を有する二上山、西山、五位山、御坊山の4つの丘陵地は、自然環境に恵まれており、その自然環境の保全・整備に努めます。
田園環境エリア
農地が集約している地域であり、農業生産基盤の整備と快適な生活環境づくりを推進します。周辺の自然環境との調和を図りつつ、湧水の保全、貴重な屋敷林の保全、水系・地形の骨格を生かした農村空間の保全や整備に努めます。
都市環境エリア
優れた歴史ある建物や古くからの伝統産業と基幹産業が立地しており、商店街の活性化や都市機能の充実など特色ある地域づくりに努めます。
(2)地域整備ゾーン
湧水農業保全ゾーン
農業の生産性の向上を図るとともに、湧水と自然生態系に配慮した水環境の保全・整備に努めます。
散居景観保全ゾーン
散居村や屋敷林が残る地域であり、これらの資源を活用した農村景観の保全に努めます。
中山間ゾーン
緑を活用するとともに、自然環境と生活環境の改善のため、水質浄化機能の整備に努めます。
親水環境ゾーン
水に親しめる水路やため池がある地域であり、これらの農業水利施設を利用した親水護岸や、せせらぎ水路の整備に努めます。
更新日:2024年03月25日