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更新日:2023年6月21日
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、ヒトにとって特別なウイルスではなく、多くのヒトが感染し、そしてその一部が発症します。HPVに感染しても、多くの場合ウイルスは自然に検出されなくなりますが、一部が数年から十数年間かけて前がん病変の状態を経て子宮頸がんを発症します。子宮頸がんは、全国では年間10,000人が発症し、年間約2,700人が死亡すると推定されています。ワクチンでHPV感染を防ぐとともに、子宮頸がん検診によって前がん病変を早期発見し早期に治療することで、多くの子宮頸がんの発症や死亡の減少が期待できます。
現在国内で接種できる子宮頸がん予防ワクチンは、2価ワクチン(サーバリックス)、4価ワクチン(ガーダシル)、9価ワクチン(シルガード9)があります。HPV未感染者を対象とした海外の報告では、感染及び前がん病変の予防効果に関して、いずれのワクチンも高い有効率が示されており、初回性交渉前の年齢層に接種することが推奨されています。
※令和5年4月1日から、定期接種に9価ワクチン(シルガード9)が追加されました。
予防接種の種類 | 接種回数 |
標準的なスケジュール |
標準的なスケジュールで接種できない場合 |
サーバリックス(2価) |
3回 |
2回目は1回目接種から1か月後 3回目は1回目接種から6か月後 |
2回目は1回目接種から1か月以上あける 3回目は1回目接種から5か月以上、かつ2回目接種から2か月半以上あける |
ガーダシル(4価) |
3回 |
2回目は1回目接種から2か月後 3回目は1回目接種から6か月後 |
2回目は1回目接種から1か月以上あける 3回目は2回目接種から3か月以上あける |
シルガード9(9価) |
15歳の誕生日の前日までに1回目の接種を行う場合 2回 |
2回目は1回目接種から6か月後 |
2回目は1回目接種から5か月以上あける (5か月未満であった場合、2回目の接種から3か月以上あけて、3回目を接種する) |
15歳の誕生日以降に1回目の接種を行う場合
3回 |
2回目は1回目接種から2か月後 3回目は1回目接種から6か月後 |
2回目は1回目接種から1か月以上あける 3回目は2回目接種から3か月以上あける |
※過去に1度でも接種されている方は、以前に接種した子宮頸がん予防ワクチンと同一の種類のワクチンを使用することになっていますが、残りの接種を行う場合には、医師とよく相談した上で、シルガード9(9価)を選択しても差し支えありません。
対象の方は、公費(無料)での接種が可能です。接種する場合は、ワクチン接種の有効性と接種による副反応のリスクを十分に理解した上で接種を受けてください。
なお、令和5年3月に厚生労働省にて子宮頸がん予防ワクチンに関する新たなリーフレットが作成されました。
子宮頸がん予防(HPV)ワクチンに関するリーフレット(厚生労働省)(外部サイトへリンク)
小学6年生から高校1年生に相当する年齢の女子
接種をお勧めする年齢(標準の接種年齢):中学1年生に相当する年齢
※時期によっては医療機関が混み合う可能性があります。規定回数の接種完了には約6か月かかりますので、接種希望者は計画的に接種してください。
接種医療機関一覧はこちら(PDF:117KB)
富山県内広域予防接種協力医療機関(富山県医師会HP)(外部サイトへリンク)
※事前に電話で予約しましょう。
積極的な接種勧奨の差控えにより接種機会を逃した方への対応について、令和3年12月28日付けの厚生労働省の事務連絡で、令和4年4月から時限的に従来の定期接種の対象年齢を超えて接種を行う方針が示されました。
対象者:平成9年4月2日から平成19年4月1日までの間に生まれた女子
接種期間:令和4年4月から令和7年3月までの3年間
※県外医療機関での接種をご希望の方や、任意接種(自費)で接種された方の手続等についてはこちらをご覧ください。
ワクチンの副反応は、注射部位の疼痛、発赤及び腫脹などの局所反応と、軽度の発熱やけん怠感などの全身反応があります。通常、数日以内に治りますが、気になる症状がある場合はかかりつけの医療機関にご相談ください。
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