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更新日:2022年12月1日

令和4年高岡市議会12月定例会

令和4年高岡市議会12月定例会市長提案理由説明

市政の運営にあたって

提出議案について

 

市政の運営にあたって

 

はじめに

 令和4年12月定例会の開会に当たり、提案理由の説明に先立ちまして、今後の市政運営に対する所信の一端を申し上げます。

去る10月12日に開催された国の文化審議会において、勝興寺「本堂」と「大広間及び式台」の国宝指定が答申され、近く国宝に指定される見込みとなりました。23年もの長きに渡り進めてきた保存修理をはじめ、国宝化に向けた取組みに対し、これまでご尽力をいただいた関係各位に厚く御礼を申し上げます。また、答申後、多くの方に勝興寺へお越しいただいておりますが、地域の皆様方に駐車場の整理・案内やガイド等、おもてなしの精神でお出迎えいただいており、その想いに改めて敬意を表する次第です。今後、正式な国宝指定となれば、県内で瑞龍寺に続く2例目となるとともに、市内2箇所に国宝建造物を有する自治体は北陸唯一となります。2件の国宝に加え、3箇所の重要伝統的建造物群保存地区、2つの日本遺産ストーリー、更にはユネスコ無形文化遺産を有する「歴史都市高岡」のかじ取り役として大きな責任を感じていますが、指定の際には、市民の皆様とともに喜びを分かち合いたいと思います。

10月以降、全国では、新型コロナウイルス感染症に対する水際対策の大幅な緩和に加え、国の全国旅行支援の開始などもあり、多くの方々が県域を越えた観光を楽しむ様子が見られるようになってきました。令和6年春には北陸新幹線の敦賀開業、同年秋には北陸3県で「北陸デスティネーションキャンペーン」が実施されます。このタイミングでの勝興寺国宝指定は地域活性化の大きな追い風になるものと受け止めており、本市としては、こうした契機を着実に捉え、これまで取り組んできた歴史まちづくりの推進をはじめ、国内外から観光客を呼び込めるよう努めてまいります。

さて、日本全体として、いわゆる「ウィズコロナ」の動きが見られるようになっています。その一方で、感染状況は全国的に拡大傾向にあり、季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されています。市民の皆様には、改めて感染対策の徹底をお願いします。

また、国際的な原材料価格の高騰に加え、円安の進行等の影響から、日常の生活に直結するエネルギーや食料品等の価格上昇が続いています。国においては、先月8日に総合経済対策を盛り込んだ補正予算案を閣議決定し、現在臨時国会で審議されています。本市としては、市民や企業に一番身近な行政として、国や県の支援策を適切に活用できるようしっかりサポートするとともに、今定例会に補正予算案として提出させていただく新たな支援策をはじめ、切れ目のない支援を実行し、市民や企業の皆様の挑戦を下支えしていきます。

市政のキーワードでもある「挑戦」については、地域課題の解決に向けた市民の皆様による具体的な行動が拡がってきています。

更なる活性化を目指す中心市街地においては、9月に開催された市場街の企画の一つとして、中央駐車場のスペースを活用したクラフトマルシェが実施されました。主催者である青年団体からご提案をいただいた立体駐車場でのマルシェ実施という、これまでにはなかった挑戦は、施設の有効活用に新たな可能性を示す取組みとなりました。駅や駐車場から直結ということもあり、ベビーカーを引く子育て世帯をはじめ、幅広い世代から好評をいただいたところです。10月からは御旅屋通りにおいて新たに月1回定期的に開催する御旅屋人マーケットがスタートしました。飲食や物販など多数ご出店いただき、多くの人にお越しいただく機会となっています。来場された方からは、子どもや親子連れをターゲットにした出店や企画の充実などのご意見をいただいております。11月に開催した2回目のマーケットでは、そうしたご意見を出店者と共有し、子ども達にも喜ばれるメニューの提供を呼びかけました。今後とも、ご意見やご提案をもとに、常に改善を行うことで、多くの人が日常的に集える場として、また、創業を目指す方が夢を叶えるための一歩目を踏み出す場となるよう、皆様と一緒に作り上げてまいります。

高岡型コミュニティ交通の実現に向けた挑戦では、先月8日より中田地区で新たに、住民の自家用車を活用した乗合交通である「ノッカル」の実証運行が開始されました。これまで守山地区や野村地区でも市民協働型地域交通の本格運行や実証運行が進められてきていますが、今回導入された「ノッカル」は、市内では新しい方式での挑戦となります。住民の皆様が地域の未来を考え、地域に適した方式で運行する地域交通システムの導入を市としても引き続きバックアップしてまいります。

また、市民自らが高岡の課題を発見し、解決へと動きだす「挑戦」の呼び水となるよう、昨年度に引き続き「クラウドファンディングたかおか」を実施しています。先月には、伝統工芸とドローンを組み合わせたイベントを新たに開催するプロジェクトや、市民の健康寿命を延ばすために園芸というアプローチから療法を実施するプロジェクトなど、計7件を新たに認定させていただきました。7件の中には、既に目標額を達成したプロジェクトがあるなど、挑戦を応援する市民の気持ちも拡がっており、訴え続けてきた「挑戦」が、市民の皆様に着実に浸透してきていると強く感じています。この動きを拡げていくためにも、主体的に地域課題に挑戦される方々を市役所として積極的に応援していきます。

市政運営の基本姿勢について 

 先月22日、高岡市総合計画審議会に、アフターコロナ時代のまちづくりについて諮問させていただきました。新型コロナウイルス感染症の影響下において、市民の意識や働き方などが多様化し、また、デジタル技術の活用や地方回帰の流れが加速しています。こうした変化を捉えつつ、市民による新たな「挑戦の種」や「挑戦の連鎖」を創りだし、高岡を前へ進めていく原動力としていくことが必要だと感じています。

現在、編成作業を進めている新年度当初予算は、芽吹き始めた「挑戦」の文化をしっかりと根付かせていくためにも、引き続き、すべての市民が安全で安心な生活を送ることができる環境を整えつつ、市民の皆様の「挑戦」を全力で応援する予算を目指しています。見据える先は、新年度のみではなく、20年30年先の「未来」です。人口減少・少子高齢化の進行、市民ニーズの多様化に伴い複雑化・高度化する諸課題に将来にわたって的確に対応し、次世代へしっかりとバトンを引き継ぐためにも、カーボンニュートラルの推進、行財政改革、公共施設再編など、「持続可能」を意識した取組みを一層加速させてまいります。

 

提出議案について

 

 

次に、ただいま上程されました予算議案9件、条例議案9件、その他議案29件についてご説明申し上げます。

議案第84号から第92号は、一般会計及び特別会計の補正予算です。

補正予算の規模は、

一般会計 37億1,742万9千円の増額

特別会計  3億6,644万2千円の増額

総計 40億8,387万1千円の増額です。

今回の補正予算では、原油価格・物価高騰への対応として、福祉施設、畜産事業者、貨物自動車運送事業者等や生産性向上を目的とした設備投資を行う中小企業に対する支援を行います。また、勝興寺国宝指定の答申を踏まえ、勝興寺を中心とした伏木地域に関連する必要な事業を行ってまいります。

以下、その主な内容について、ご説明申し上げます。

まず、エネルギー価格が高騰する中にあっても、福祉サービスの安定的な運営が継続されるよう、高齢者・障がい者施設及び幼児教育・保育施設に対し、支援を行います。

加えて、原油価格・物価高騰の影響の大きい、畜産事業者、貨物自動車運送事業者、自動車運転代行業者などへの支援も実施いたします。

また、設備投資を進める市内の中小企業を支援するため、先端設備等導入計画に基づき取得した設備を対象に助成を行います。

新型コロナウイルス感染症対策については、市民病院において、感染症対応に必要な設備や医療機器を充実させ、感染症医療体制の維持・向上を図ってまいります。

次に、勝興寺国宝指定の答申を受け、本市として、年度内に迅速に対応する必要のある案内板等の修正、イベントや観光関連の事業の実施、境内敷地の保全にかかる支援などを行ってまいります。

こうした事業とともに、ふるさと納税による寄附の増加を見込み、特産品の送付等に係る経費を増額するほか、放課後等デイサービスに係る給付やこども医療費助成拡大に向けたシステム改修など、所要の経費を補正いたします。

そのほか、市内経済の活性化と公共工事の発注・施工の円滑化を図るため、公共施設のLED化・修繕等の前倒し実施や、道路補修等の債務負担行為の設定を行います。

また、過去に借り入れた市債の一部について、借入時の契約に基づき借り換えを行います。

続きまして、議案第93号から第130号までの条例その他議案について申し上げます。

 条例議案につきましては、個人情報の保護に関する法律の改正に伴い、同法の施行に必要な事項等を規定する高岡市個人情報の保護に関する法律施行条例の制定など、9件を提案しております。

その他議案につきましては、指定管理者の指定など、29件を提案しております。

以上、提出いたしました諸案件についてご説明申し上げましたが、何とぞ慎重ご審議の上、よろしくご賛同賜りますようお願い申し上げます。

 

 

お問い合わせ

未来政策部秘書課

富山県高岡市広小路7-50

電話番号:0766-20-1218

ファックス:0766-20-1660