ホーム > 市政情報 > 市の概要 > ようこそ市長室へ > 市政方針 > 令和2年高岡市議会12月定例会

ここから本文です。

更新日:2020年12月1日

令和2年高岡市議会12月定例会

令和2年高岡市議会12月定例会市長提案理由説明(抄)

市政の運営にあたって

 

市政の運営にあたって

令和二年十二月定例会の開会にあたり、提案理由の説明に先立ちまして、私の市政運営に対する所信の一端を申し上げます。

はじめに

まず、先月九日、富山県の新たな舵取り役として新田知事が就任され、新しい県政がスタートしました。今後、「富山八策」などに掲げられた公約が具体化されるものと存じますが、もとより市町村は、住民に最も近い基礎的自治体として、県は広域的な自治体として車の両輪に例えられます。市民、県民のため、より良い方向に進むよう取り組んでいただきたいと考えております。

本市は、総合計画に掲げる「市民創造都市 高岡」を実現するため、これまでも様々な課題について、県・市間で互いに提案し、議論を積み重ね、多くの成果を上げてまいりました。今、富山県は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止や地域経済の立て直し、北陸新幹線の整備の円滑な進捗、地方創生を通じた移住・定住の促進など課題は山積しております。県と市町村が力を合わせて、これらの課題解決に取り組んでいくよう、新知事の手腕にご期待申し上げます。

さて、本日、高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーが開館五周年を迎えました。常設展示を一部リニューアルし、藤子・F・不二雄氏が高校時代に安孫子素雄氏と共同制作した手作りまんが雑誌「少太陽」の複製を新たに展示するほか、万葉線「志貴野中学校前」電停からギャラリーまでの道中を、楽しみながら歩いていただけるよう、案内看板を設置しました。今後とも、藤子・F・不二雄氏のふるさとから、氏の作品に込められたメッセージや世界観を全国へ、そして世界へと発信してまいります。

また、先日、都市対抗野球大会に伏木海陸運送硬式野球部が三年ぶり五回目となる出場をされました。平日にもかかわらず、多くの市民が応援に駆け付け、私も皆様と一緒に東京ドームで応援してまいりました。結果は、念願のドーム一勝とはなりませんでしたが、九回裏の最後の一球まで勝敗が分からない手に汗握る好ゲームで、見る人に感動を与えて頂きました。コロナ禍においても元気な高岡を全国に向け存分にアピールしていただいたと思います。

北陸新幹線について

次に、北陸新幹線についてであります。

これまで、令和四年度末の金沢・敦賀間の開業に向け、北陸新幹線建設促進同盟会等の要請活動を強く展開してまいりました。新型コロナウイルス感染症の影響を受け減少していた北陸新幹線の利用者は、GOTOトラベルキャンペーンなどの観光需要喚起策により、少しずつ回復を見せておりました。その矢先、国土交通省及び建設主体である鉄道建設・運輸施設整備支援機構から、開業が一年半程度遅れるとの発表がなされ、大変驚いているところであります。国土交通省では外部の有識者からなる検証委員会を設置し、工期短縮策などの検証が進められておりますが、本市としては金沢・敦賀間はもとより、大阪までの全線早期開業について、富山県や沿線市、経済団体などと連携し関係機関へ強く働きかけてまいります。

新型コロナウイルス感染症への対応について

次に、新型コロナウイルス感染症への対応についてであります。

本市における感染状況は、現在のところ散発的であり、クラスターの発生を何とか抑え込んでいる状況と考えております。感染防止対策にご協力をいただいている市民や事業者の皆様、懸命の努力を続けていただいている医療機関をはじめ、関係者の皆様に心から感謝申し上げます。しかしながら、全国的には、都市圏を中心に第三波ともいわれるコロナウイルス感染症の拡大傾向がみられ、予断を許しません。本市としては、ここが「正念場」と考え、これまでの感染防止対策や経済対策などの取り組みを踏まえ、引き続き、適時適切な対策を講じてまいります。一方で冬場にかけて今後、インフルエンザとの同時流行も懸念されます。県や市ではインフルエンザ予防接種について各種助成事業を実施しており、市民の皆様には積極的に接種いただきたいと存じます。そして、手洗いの徹底やマスクの着用などの基本的な感染防止対策を継続することはもとより、感染リスクが高まる「5つの場面」では特に緊張感を持った行動を心がけていただくよう、改めてお願いいたします。

地域経済の再生支援について

次に、地域経済の再生支援についてであります。

先月、内閣府が発表した七月から九月の第二・四半期の国内総生産、いわゆるGDPの速報値は、年率換算で前期比約二十一%増と大幅な伸びとなりました。国では七月からGOTOキャンペーンを開始し、外食や宿泊産業などの活性化を通じて、経済全体を押し上げようとしてきたところであります。本市としても、遊興施設等へのコロナ対策支援など、高岡に安心して来ていただける環境づくりに取り組みながら、GOTOトラベルキャンペーンの効果を生かすべく、「高岡おもてなしクーポン」を進呈し、宿泊された方にまちなか回遊を促すことや、飛越能地域や名古屋方面への高速バス割引キャンペーンなどを実施してきました。また、中心市街地に高岡地域地場産業センター(ZIBA)が移転オープンしたことにより、十月の御旅屋セリオの来館者数が大きく伸び、ものづくり体験を目的に市内外の小中学校から児童・生徒が訪れるなどマイクロツーリズムにもつながっております。これまでの取り組みの成果が実を結び、少しずつ活気が戻ってきたと考えております。これらの動きと連動し、先日、御旅屋通商店街振興組合・高岡ケーブルネットワーク株式会社より、ローカル5G等による「次世代通信技術を活用した御旅屋賑わい創出事業」の実施が発表されました。本市としても、この事業に対して支援することを通じて、賑わい空間の創出に努めてまいります。

しかしながら、経済はコロナウイルスの感染拡大前の水準には戻っておらず、更なる経済対策が望まれるところであります。菅総理は、第三次補正予算の編成の意向を示されておりますが、一方、東京・大阪などのこのところの感染拡大により、GOTOキャンペーンの見直しが行われるなど、感染拡大の防止、医療崩壊の回避と経済回復とを、同時に実現しなければならないという大変困難な状況に至っております。引き続き、国や県の動きと連動しながら適切な対応に努めてまいります。

地域産業の振興について

次に、地域産業の振興についてであります。

ICパーク高岡については、平成三十一年三月末に分譲を開始して以降、これまで全九区画中八区画を分譲したところでありますが、今回、最後の一区画についても仮契約を締結し、今議会に契約締結に関する議案を提出しております。一年半余りの短期間で分譲を完了する運びとなったことは大変有難く、当該団地の整備にご協力・ご尽力いただいた地域の皆様をはじめ関係者の皆様に感謝を申し上げます。本市としては、これまで、市内の産業団地の整備や活用に向け、積極的な企業訪問や投資意欲を促すための立地助成金制度の拡充に取り組むとともに、高岡砺波スマートインターチェンジなどのインフラの整備を進めてまいりました。このように、本市一丸となって、全力で企業誘致に取り組んできた結果、本市が有するオフィスパーク、四日市、大滝、ICパーク高岡の四団地において、北陸新幹線新高岡駅の開業以降、計十七社の企業の進出をいただくに至りました。この高岡の立地環境の優位性を内外に示すことで、企業の投資意欲を後押ししたものと考えております。進出企業においては、生産拠点の整備を一日も早く進めていただくとともに、市内企業においても設備投資を促進していくことで、地域産業の活性化に努めてまいります。

歴史まちづくりの取り組みについて

次に、歴史まちづくりの取り組みについてであります。

十月に、国の文化審議会より、吉久の歴史的町並みを重要伝統的建造物群保存地区とする旨の答申がなされ、年内にも選定される見通しとなっております。市内では、山町筋・金屋町に続いて三地区目の重伝建の選定であり、関係者の皆様の今日までに至るご努力に敬意を表します。吉久の歴史まちづくりが大きく展開することを期待するとともに、本市の歴史資産に厚みを加え、名実ともに我が国有数の歴史都市となったことを市民の皆様とともに喜びたいと存じます。これらの歴史・文化資産を活かし、将来に渡って住み続けられるまちづくりを住民の皆様とともに目指してまいります。また、勝興寺については、十一棟の重要文化財建造物の修理が全て終了いたしました。現在は境内の景観整備などを進めており、二十年以上にわたる「平成の大修理」が、来年三月に完工する予定であります。一月には、この勝興寺において、多くの注目を集めている囲碁界の最高峰、棋聖戦が開催予定であり、文化財的価値とその魅力を広く国内外にPRしてまいります。歴史まちづくりに関するこれまでの取り組みは、平成二十三年に策定した歴史まちづくり計画に基づいて、近世から近代の歴史や伝統を基本に進めており、これまで二つの日本遺産の認定、御車山祭のユネスコ無形文化遺産登録や、菅笠の伝統的工芸品への指定など多くの成果を上げてまいりました。年内に策定を予定している第二期計画においては、これまでの取り組みに加え、令和・万葉といった古代からの歴史的資産が多く残る北部地区にも注目しながら、高岡の魅力を最大限に活用、発揮してまいります。

新たな総合計画の策定について

次に、新たな総合計画の策定についてであります。

総合計画第四次基本計画の策定にあたり、先月から市内の中学校区及び義務教育学校区の地域で順次、市民との意見交換会を開催しております。市民の皆様からは、「自治会組織の再編やそれに向けた環境整備」、「子育てや高齢化への対応」、「住民の避難などの防災対策」など地域にかかわる様々な課題をはじめとして、今後のまちづくりのキーワードとして挙げた「ひとの力」やその結集による「地域の力」の視点にもご理解をいただきながら、幅広い分野から多くのご提案・ご意見をいただいております。併せて、これまでのまちづくり施策についての評価や次期基本計画で取り組むべき施策等について市民の皆様の考えをお伺いするアンケート調査も実施いたしました。今後、いただいたご意見はもちろんのこと、現在策定中の「第二期とやま呉西圏域都市圏ビジョン」や産業・福祉などの各計画の内容を反映し、今年度内に計画素案をお示ししたいと考えております。

お問い合わせ

未来政策部秘書課

富山県高岡市広小路7-50

電話番号:0766-20-1218

ファックス:0766-20-1660