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更新日:2019年3月1日

平成31年高岡市議会3月定例会

平成30年高岡市議会3月定例会市長提案理由説明

第一 市政の運営にあたって

 一 はじめに

 二 市政運営の基本姿勢

 三 当面する重要課題

第二 平成三十一年度予算の概要

 一 平成三十一年度予算編成の基本方針

 二 歳出予算及び施策の概要

  【地域産業】

 (1) ものづくり産業が時代の流れに対応し、活性化している

 (2) 水・緑・食が豊かで暮らしにうるおいがある

 【歴史・文化】

 (3) 世代を超えて受け継がれてきた歴史資産が大切に継承され、輝いている

 (4) 暮らしの中に万葉と前田家ゆかりの文化が息づいている

 【交流・観光】

 (5) 高岡の魅力を積極的に発信し、たくさんの人が訪れるようになっている

 (6) 生活の利便性が向上し、市街地に人が行き交いにぎわっている

 (7) 交通ネットワークを活かし、県西部の中核的役割を果たしている

 【子育て・教育】

 (8) 安心と希望、ゆとりを持って子育てを楽しんでいる

 (9) 教育を通じて個性を磨き、生きる力を高め合っている

 (10) いくつになっても興味のあることを気軽に学べている

 (11) いつでも気軽にスポーツを楽しんでいる

 【安全・安心】

 (12) 誰もが生き生きと自立して暮らしている

 (13) 健康的な生活を送り、必要な時に適切な医療を受けられる

 (14) 地域の人々の手で環境が守られている

 (15) 安全で快適な生活を送っている

 (16) その人らしさが尊重され、お互いに助け合いながら幸せに暮らしている

 (17) 市役所が市民に信頼され、責任を持って取り組んでいる

 三 歳入予算の概要

 四 組織体制

第三 条例その他

第一 市政の運営にあたって 

一 はじめに 

平成三十一年三月定例会の開会にあたり、私の市政運営に対する所信の一端を申し述べます。あわせて、本日提出いたしました平成三十一年度予算並びに条例その他の議案について、その概要をご説明申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに、二月十八日にご逝去されました元高岡市長の佐藤孝志氏に謹んで哀悼の意を表します。

本市の発展にご尽力された偉大な先輩として、ご尊敬申し上げていただけに、このたびの悲報は誠に残念でなりません。ここに、佐藤氏のこれまでのご功績をしのび、心からごめい福をお祈り申し上げます。

今年は、五月に改元を控え、我が国の新たな時代が幕を開けるとともに、本市においても、明治二十二年の市制・町村制の施行に伴い、高岡市となって百三十年となります。このような節目の年にあたり、新しい時代に向けてふるさと高岡の新たな発展と市民福祉の向上を図る重要な一年と考え、本市が直面する諸課題の解決や施策の推進に、市の総力をあげて果敢に取り組んでまいります。議員各位並びに市民の皆様の一層のご支援とご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

さて、我が国の経済状況は、企業部門の改善が家計部門に広がり、好循環が進展する中で、今回の景気回復期間は昨年十二月時点で戦後最長に並んだとみられ、今後も緩やかな回復が続いていくものとされております。県内においても、有効求人倍率が全国トップクラスの水準が続くなど、雇用等の改善が続く中で、景気が着実に回復を続けていくことが期待されております。しかしながら、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行きなど海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。

その一方で、我が国では、少子高齢化や人口減少の傾向が続いており、人口移動の面でも、東京一極集中の流れは依然として歯止めがかからない状況であります。この流れを変え、地方への人口の移住・定住を目指す地方創生の実現が急務であり、国と地方が相互に連携を図りながら、地方を取り巻く様々な課題に一体となって積極的に取り組むことが重要であります。国の平成三十一年度予算において、前年度を上回る地方の一般財源総額が確保されました。加えて、「まち・ひと・しごと創生事業費」を引き続き一兆円確保し、「地方創生推進交付金」を前年度と同額の一千億円とするとともに、その運用の改善が図られたところであります。地方創生の実現に向けた各種の措置が講じられたことは、評価したいと考えております。引き続き国に対し、地方税財源の確保・充実強化や東京一極集中の是正など、真の地方自治の実現に向けた取り組みが進められることを求めてまいります。

二 市政運営の基本姿勢 

市政運営にあたっての基本姿勢といたしまして、財政健全化、行財政改革、公共施設の適正配置の三点について申し上げます。

財政健全化については、昨年度策定した「財政健全化緊急プログラム」に掲げる投資的経費の抑制や公共・公的施設管理コストの縮減、事務事業の見直しを行うなど、限られた財源を有効活用し、選択と集中による整理・合理化を進めてまいります。平成三十一年度予算編成にあたっては、三十年度の早い段階から、今後見込まれる投資的事業に加え、現在取り組んでいる各種事業や人件費、事務管理費等の内部経費について、点検を進めてまいりました。その結果、来年度の予算編成において内部経費を中心に十億円の収支改善を図ることができました。引き続き、持続可能な財政構造の確立に一層の緊張感を持ちながら取り組んでまいります。

次に行財政改革につきましては、「第二次行財政改革アクションプラン」に則って、効率的・効果的な行財政運営に徹し、市民ニーズ、時代の要請、費用対効果の視点に立ったスピード感のある行財政運営を目指します。

三点目の公共施設の適正配置につきましては、昨年三月に策定した「高岡市公共施設再編計画」に基づき、引き続き取り組みを進めてまいります。施設再編にあたっては、施設を利用している地域の方々や関係団体に積極的にご説明する機会を設け、十分ご議論、ご理解いただきながら進めてまいります。また、公共施設の使用料について、施設の利用者と利用しない人との負担の公平性の確保を図るため、「公共施設使用料の見直しに関するガイドライン」を定め、統一的な考え方により使用料の見直しに取り組みます。

このような基本姿勢のもと、引き続き「まち」「ひと」「しごと」の観点から戦略的な施策展開に取り組んでまいります。昨年十二月に、「コンパクト・アンド・ネットワーク」のまちづくりによる持続可能な都市構造を実現する指針として、都市計画マスタープランを策定しました。この計画に基づき、都心エリア・周辺市街地エリアに都市機能や居住機能を誘導し、市民が主体となる「まち」づくりを推進してまいります。これまで進めてきた都市機能の集積に呼応して、民間主導の「まち」づくりが動き出しています。これらの動きにあわせて、魅力ある「しごと」づくり、将来の高岡を担う「ひと」づくりに注力し、本市への移住・定住の促進に努めてまいります。

移住・定住の促進については、地域経済の活性化や交流人口の拡大などの取り組みを地域が連携して広域的に推進することが重要であると考えております。昨年十二月、本市が「とやま呉西圏域連携中枢都市圏」の中心市として中枢中核都市に選定されたことも踏まえ、とやま呉西圏域の連携推進体制を強化するため、一月に市長政策部都市経営課の移住・定住推進室を発展的に改組し、新たに広域連携推進室を設置いたしました。今後とも、県西部六市の協力体制を一層深め、圏域全体の発展を図る連携事業に取り組んでまいります。

三 当面する重要課題 

それでは、当面する市政の重要課題について申し上げます。

はじめに、子どもたちの健やかな育ちの環境づくりについてであります。

将来の高岡を担う子どもたちの教育充実は喫緊の課題であり、先般開催した教育委員との総合教育会議においても、高岡市教育将来構想検討会議からの答申を踏まえ、今後十年を見据えた小中学校の配置の基本的な方向について方針を固めたところであります。また、各小中学校の設置の形態に応じて市内のすべての小中学校区において小中一貫教育を推進することとし、子どもたちの成長を切れ目なく支援してまいります。

検討会議においては、答申をまとめるにあたり、その骨子案について、市内十二の全中学校区で市民懇談会を開催し直接地域の方々のご意見をお聴きするとともに、パブリックコメントで広くご意見をいただきました。その中では、児童生徒の教育充実のため、学校の再編統合を含め一定の学校規模を確保することや小中一貫教育の推進について積極的なご意見を多くいただき、市民の皆様の子どもたちの教育への期待や学校に対する誇りを真摯に受け止めております。

既に再編統合の基本的な方針を固めている五位中学校区に加え、方針を示した国吉中学校区、高岡西部中学校区、高陵中学校区、伏木中学校区、中田中学校区の五中学校区においても、保護者や地域の方々と丁寧な協議を重ねながら、実施の時期や設置場所等の基本的な事項について固めていきたいと考えております。

今後、新たな学習指導要領の導入に向けた様々な課題への対応をはじめ、学校再編、教育改革を推進するため、教育委員会内に教育改革推進室を設置して体制を強化するとともに、関係部署との連携を密にし、全庁的に取り組んでまいります。

このほか、小中学校の普通教室へのエアコンの設置については、時機を逸することなく取り組んでまいります。まず中学校では、今年の夏までに設置を完了するよう、すべての学校での契約を終えたところであり、また、小学校についても、順次、契約手続きを進めております。今後も、より良い教育環境の整備に取り組んでまいります。

また、近年の子どもたちを取り巻く社会的な問題や、本年十月からの幼児教育・保育の無償化への対応など、子育てに関する環境の変化に合わせ、未来の高岡を担うすべての子どもが輝くまちとなるよう、子育て家庭をしっかりと支援する体制を構築してまいります。このため、これからの本市における子育て支援施策の目標や指針とするべく、二〇二〇年度から始まる第二期高岡市子ども・子育て支援事業計画の策定に取り掛かります。

次に、魅力ある「しごとづくり」について申し上げます。

「ICパーク高岡」の造成が、本年九月末に完工予定であります。高岡砺波スマートインターチェンジに近接する交通利便性や強固な地盤などにより、多くの企業から関心をいただいているところであります。来年春の分譲開始を前倒しして、今月末には分譲申し込みを開始することといたしました。引き続き、早期の分譲完了を目指し、地域経済を牽引する企業の誘致に力を注ぎ、地域産業の競争力強化と魅力的な働く場の創出の実現に努めてまいります。

加えて、企業における人材不足が本市においても深刻な状況の中、企業と求職者のマッチングを推進し、雇用の確保・安定を図るため、地元の企業が参加する合同企業説明会や企業見学会等を開催してまいります。

また、四月からの働き方改革関連法の施行や、入管法改正に伴う外国人材受け入れの拡大など、雇用を取り巻く環境が大きな転機を迎えております。働き方改革については、多様な働き方が可能となること、労働環境の改善が促進されること等を通じて、従業員の定着や生産性の向上につながることを期待しているところであります。外国人材の受け入れについては、労働力の確保により人手不足の解消が期待される一方、言葉や文化・風習の違いを越えて日常生活面においても円滑な受け入れが行われるよう、関係機関と連携して体制を整えてまいります。

次に、交通ネットワークの整備・充実について申し上げます。

一月に春の臨時便ダイヤが発表され、新高岡駅に停車する「かがやき」臨時便の運行が、引き続き六月末まで実施されることになりました。これまでの週末運行に加え、今回の大型連休での運行や、金曜日の下り便が毎週運行になるなど、首都圏からの便が大幅に増便され、ビジネス客や帰省客のほか、大型連休を活用した観光客など新幹線利用者への利便性が向上されております。今後も、「飛越能の玄関口」である新高岡駅の更なる利用拡大を図るとともに、来る敦賀開業や大阪全線開業を見据えた長期的展望に立って、「かがやき」の定期便の停車及び増便に加え、「はくたか」の所要時間の短縮等、新高岡駅の利便性向上につながる新幹線等の運行改善について粘り強く要請してまいります。

あわせて、新高岡駅からの二次交通については、市内観光地へのアクセス強化やまちなか周遊切符の販売、バスロケーションシステムの活用などにより、更なる利便性の向上に努めてまいります。

また、東海北陸自動車道の全線四車線化への一日も早い事業着手を求めるとともに、これに接続する能越自動車道の全線開通や国道八号高岡インター入口交差点の立体化など、能登地域や三大都市圏との高速交通体系の更なる強化を求めてまいります。

第二 平成三十一年度予算の概要 

それでは、平成三十一年度予算編成の基本方針、歳出予算及び施策の概要、歳入予算の概要について申し上げます。

一 平成三十一年度予算編成の基本方針 

最初に、平成三十一年度予算編成の基本方針について申し上げます。

平成三十一年度の予算編成につきましては、「財政健全化アドバイザー会議」でいただいた意見を踏まえ、職員の創意工夫とチャレンジ精神を引き出す「インセンティブ制度」を導入し、「稼ぐ力」や「ゼロ予算事業」を募集するなどの取り組みを進めてまいりました。これらを通じ、これまで以上に職員一人ひとりのコスト意識を求め、一つ一つの事務事業や仕事のあり方の検証に努めるとともに、各部局において、既存事業の見直しや新たな課題への対応など、全庁を挙げて業務の一層の効率化を図りました。

一方で、これまでの「まち」づくりの成果を基盤に、「ひと」づくり、「しごと」づくりを推進することとし、特に将来の高岡を担う子どもたちを健やかにはぐくむ施策を戦略的に展開することとしました。

収支均衡した財政運営を目指して、財政健全化への歩みを着実に進める中、未来を見据えた適切な投資にも配慮した平成三十一年度予算は、「市民創造都市 高岡」の実現に向けて確かな一歩を踏み出す「持続可能な未来を開く足ががり予算」として編成したところであります。

このような基本方針のもとに予算を編成した結果、

平成三十一年度の予算規模は、

一般会計においては、六百五十六億三千九百六万四千円

特別会計は、十会計の合計で、六百四十二億九千百三十四万七千円

総計では、千二百九十九億三千四十一万一千円

となりました。前年度と比較すると、一般会計では前年度を三・一パーセント下回る規模となっており、特別会計を含めた総計では、前年度と比べて二・八パーセントの減少となっております。

二 歳出予算及び施策の概要 

続きまして、平成三十一年度主要施策の概要について、総合計画に掲げた「めざすまちの姿」に沿って、その主な内容をご説明申し上げます。

地域産業 

(1) ものづくり産業が時代の流れに対応し、活性化している 

第一の『ものづくり産業が時代の流れに対応し、活性化している』まちについて申し上げます。

まず、「新たな事業活動の創出」につきましては、中小企業等の新事業展開や新分野進出を促進するため、創業から研究開発、新商品開発、販路拡大に至る各段階でのニーズに対応した各種支援を展開してまいります。また、本市における創業を促進するため、創業者等支援施設の提供や創業者への支援等を行ってまいります。

「地域産業の競争力強化」につきましては、文化財の修復・再現という新たな需要を呼び込むため、高岡銅器業界の取り組みに対して支援してまいります。また、昨年十月に開催された、日本と中国の若手職人による交流事業の成果を生かし、本市の伝統産業の技術交流や販路開拓等の事業に取り組んでまいります。

「産業基盤の整備・企業立地の推進」につきましては、戸出西部金屋地域において、「ICパーク高岡」の造成工事を完工するとともに、積極的な企業誘致による分譲を推進してまいります。

「中小・小規模企業の経営基盤強化」につきましては、事業承継時など、中小企業者のライフステージに応じた資金需要に対応できるよう、融資制度の充実を図ってまいります。

 

(2) 水・緑・食が豊かで暮らしにうるおいがある 

次に、第二の『水・緑・食が豊かで暮らしにうるおいがある』まちについて申し上げます。

まず、「農業の持続的発展」につきましては、農業後継者の確保を図るため、新規就農者や就農初期段階の青年就農者に対する支援を行うほか、チューリップ球根の新技術実証など農業特産物の生産拡大に対する取り組みを支援してまいります。

「林業の振興」につきましては、森林環境譲与税を活用し、森林管理の適正化や林業経営の効率化を図るため、新たに森林管理システムを構築することとし、今年度においては基本方針を策定してまいります。

歴史・文化 

(3) 世代を超えて受け継がれてきた歴史資産が大切に継承され、輝いている 

次に、第三の『世代を超えて受け継がれてきた歴史資産が大切に継承され、輝いている』まちについて申し上げます。

まず、「文化財の保存・活用」につきましては、山町筋、金屋町に続く重要伝統的建造物群保存地区の選定に向けて、吉久地区の成立と発展に関する調査を行ってまいります。また、山町筋にある赤レンガ造りの建物をまちづくりに活用するため、現状調査等を行ってまいります。さらに、昨年八月に本坊の一部を公開した勝興寺では、二〇二一年度の全体公開に向け、その魅力を十分に堪能いただける境内の散策路等の整備に対し支援してまいります。

「歴史的風致の保全・活用」につきましては、かつて国府が所在した北陸の自治体が一堂に会し、歴史文化資産の魅力発信や相互交流を図るため、本市において、第四回こしのくに国府サミットを開催してまいります。

 

(4) 暮らしの中に万葉と前田家ゆかりの文化が息づいている  

次に、第四の『暮らしの中に万葉と前田家ゆかりの文化が息づいている』まちについて申し上げます。

「地域に根ざした創造的な芸術・文化活動の育成」につきましては、まちなかの施設やパブリックスペースなどを活用して、市民が芸術文化に親しむ機会やアーティストが活動する場、また市民とアーティストが交流する場をつくる「ユニークベニューTAKAOKAプロジェクト」を展開してまいります。また、ホールや美術館、万葉歴史館などで開催するコンサートや工芸品の企画展等を高岡市民文化振興事業団と共同で実施してまいります。

交流・観光 

(5) 高岡の魅力を積極的に発信し、たくさんの人が訪れるようになっている 

次に、第五の『高岡の魅力を積極的に発信し、たくさんの人が訪れるようになっている』まちについて申し上げます。

まず、「観光資源の発掘と保存・活用」につきましては、「新高岡商品開発プロジェクト」を通じて、新高岡駅の「飛越能の玄関口」としてのポテンシャルを前面に打ち出し、関係機関と連携しながら観光誘客に取り組んでまいります。また、本市をメーン会場として開催する、北陸最大のeスポーツ大会に、富山県などとともに取り組んでまいります。

「イメージアップ・誘致活動の強化」につきましては、「世界で最も美しい湾クラブ世界総会」が県内で開催されることを絶好の機会と捉え、富山湾越しに雄大な立山連峰を望む「雨晴海岸」などをPRしてまいります。また、日台観光サミットが県内で開催されることを機に、本市の魅力を発信するとともに、台湾をターゲットに今後につながる交流を促進してまいります。その他、ふるさと納税による寄附額の増加とサービスの向上を図るため、寄附受付サイトを増やすとともに、関連業務の外部委託を行い、高岡の魅力や商品ブランドを全国に発信してまいります。

 

(6) 生活の利便性が向上し、市街地に人が行き交いにぎわっている 

次に、第六の『生活の利便性が向上し、市街地に人が行き交いにぎわっている』まちについて申し上げます。

まず、「商業・サービス業の振興」につきましては、十月に実施が予定されている消費税率の変更によって、低所得者や子育て世帯の消費に与える影響を緩和するとともに、本市における消費を喚起するため、プレミアム付商品券事業を実施してまいります。

「中心市街地活性化の推進」につきましては、近年、中心市街地での民間投資による再開発が活発化していることを踏まえ、これからの時代にふさわしい持続可能な中心市街地のあり方を検討してまいります。

「住宅・宅地の整備」につきましては、まちなかでの一戸建て住宅等の取得やリフォーム支援を引き続き実施するとともに、一部の支援対象を居住誘導区域まで拡大して実施してまいります。

また、移住・定住を促進するため、新たに「たかおかウェルカムサポート隊」を組織し、移住希望者に対して、相談時からきめ細かなサポートを行うとともに、東京圏から本市に移住し、中小企業に就職または起業した方に対する支援を行うほか、とやま呉西圏域の六市で連携し、セミナーや交流会、バスツアーなどを共同で行ってまいります。その他、転職イベント参加者へのフォローアップとして、新たに少人数企業見学会を開催してまいります。

 

(7) 交通ネットワークを活かし、県西部の中核的役割を果たしている 

次に、第七の『交通ネットワークを活かし、県西部の中核的役割を果たしている』まちについて申し上げます。

まず、「高岡駅・新高岡駅の周辺整備」につきましては、北陸新幹線の利用促進に向け、京田踏切の立体交差化を進めてまいります。

「高速道路網・幹線道路網・地域公共交通体系の整備」につきましては、万葉線の安全対策として、庄川・内川橋はりの長寿命化に取り組んでまいります。また、福岡地域の公営バスの車両の更新を行うとともに、県内のバス路線を網羅するバスロケーションシステムを導入してまいります。

「港湾の整備・活用」につきましては、本年、伏木港が開港百二十周年を迎えることから、記念式典や記念かっちゃなどの各種事業を展開してまいります。

子育て・教育 

(8) 安心と希望、ゆとりを持って子育てを楽しんでいる 

次に、第八の『安心と希望、ゆとりを持って子育てを楽しんでいる』まちについて申し上げます。

まず、「教育・保育の一体的提供の推進とサービスの充実」につきましては、就学前の教育・保育を一体的に提供する認定こども園への移行に必要な施設整備に対し支援するとともに、延長保育や病児保育など、多様な保育サービスの充実に取り組んでまいります。また、子ども・子育て支援施策を中長期的な視点で推進するため、二〇二〇年度からの「第二期高岡市子ども・子育て支援事業計画」を策定してまいります。その他、食物アレルギー対応給食専用の食器や調理器具の配備・購入支援を行い、安全に給食を提供できる環境を整備してまいります。

「安心して妊娠・出産・子育てができる体制の充実」につきましては、十月からの幼児教育・保育の無償化に向けて、システム改修などの必要な準備を進めてまいります。

「地域の子育て力の応援」につきましては、児童の放課後の安全・安心な居場所づくりのため、放課後児童クラブのクラブ室を整備いたします。

(9) 教育を通じて個性を磨き、生きる力を高め合っている 

次に、第九の『教育を通じて個性を磨き、生きる力を高め合っている』まちについて申し上げます。

まず、「確かな学力・豊かな心・健やかな体をはぐくむ教育の推進」につきましては、二〇二〇年度から新学習指導要領が全面実施され、すべての小学校においてプログラミング教育が必修化されることを見据え、研修会を開催し、教職員の専門的な力量の向上を図るほか、ICT教育を一層推進するため、ICT教育推進委員会を立ち上げてまいります。ICTの教育環境につきましても、タブレット型パソコンに加え、大型ディスプレイや実物投影機、遠隔教育支援システムを順次導入するほか、「高岡市ロボットプログラミング競技大会」の開催に対して、引き続き支援を行うとともに、富山県立大学と連携し、モデル校となる小学校において、ICT体験講習を行ってまいります。また、ふるさと納税でいただいた寄附金を活用して、地元の食材を使った「ありがとう給食の日」の開催や安全・安心の給食環境を整備してまいります。

「教育効果を高める教育環境の充実」につきましては、教育の充実や学校の再編、施設の有効活用などの諸課題について、今後十年を視野に基本的な方向を定める教育の将来構想を策定するため、引き続き「高岡市教育将来構想検討会議」を開催してまいります。また、東五位小学校と石堤小学校の統合をはじめ、二〇二四年度の五位中学校区統合小学校の開校に向けた整備を進めるとともに、二〇二〇年度に国吉小学校と国吉中学校を義務教育学校に改編するための準備を進めてまいります。

 

(10) いくつになっても興味のあることを気軽に学べている 

次に、第十の『いくつになっても興味のあることを気軽に学べている』まちについて申し上げます。

「ライフステージに応じた生涯学習の振興」につきましては、定塚公民館を移転改修するための実施設計を行ってまいります。また、高岡市民の歌「ふるさと高岡」の歌詞を広く市民から募集するなど、その普及を図ってまいります。

 

(11) いつでも気軽にスポーツを楽しんでいる 

次に、第十一の『いつでも気軽にスポーツを楽しんでいる』まちについて申し上げます。

「生涯スポーツ活動の充実」につきましては、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会の開催前年にあたり、バドミントン日本代表チームやポーランドレスリングチームの合宿を誘致するとともに、より多くの市民の皆様に、気軽にスポーツに親しんでいただくスポーツイベント「チャレンジデー」を五月に開催するなど、市民の気運を高めてまいります。

安全・安心 

(12) 誰もが生き生きと自立して暮らしている 

次に、第十二の『誰もが生き生きと自立して暮らしている』まちについて申し上げます。

まず、「地域福祉の推進」につきましては、生活保護受給者の健康管理を支援するため、医療費や治療中の傷病の現状分析調査を行ってまいります。

「障がい者(児)福祉・自立支援対策の充実」につきましては、新たに十八歳未満の人工内耳装用者に対して、電池の購入費を支援してまいります。また、広く市民に障がい者の理解促進を図るため、これまで取り組んできたアール・ブリュットエキシビジョンに加え、小・中学校で巡回展を開催するほか、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、小学生を対象としたボッチャ教室を引き続き開催いたします。さらに、障がい者等専用駐車スペースの適正利用を図るため、県が導入するパーキングパーミット制度に伴い、市庁舎や市有施設の駐車場に専用の路面表示等を整備してまいります。

「高齢者福祉の充実」につきましては、将来的な成年後見制度対象者の増加を見据え、とやま呉西圏域の六市が連携して、新たに相談から後見まで一貫した支援を行う呉西地区成年後見センターを設置し、各種業務を共同実施してまいります。

 

(13) 健康的な生活を送り、必要な時に適切な医療を受けられる 

次に、第十三の『健康的な生活を送り、必要な時に適切な医療を受けられる』まちについて申し上げます。

「医療体制・医療制度の充実」につきましては、高岡市民病院健康フェスティバル(仮称)を開催し、高岡市民病院の活動を市民に広く周知してまいります。また、姉妹都市のアメリカ合衆国フォートウェーン市にあるパークビュー病院から医療交流団の受け入れを行い、医師及び医療スタッフの資質向上に努めてまいります。

 

(14) 地域の人々の手で環境が守られている 

次に、第十四の『地域の人々の手で環境が守られている』まちについて申し上げます。

「ごみの減量化・資源化の推進」につきましては、旧環境クリーン工場の跡地に新たにストックヤードを整備してまいります。

 

(15) 安全で快適な生活を送っている 

次に、第十五の『安全で快適な生活を送っている』まちについて申し上げます。

まず、「防災対策の充実」につきましては、土砂災害の恐れがある地域に対し防災行政無線を整備してまいります。また、現在の防災センターが老朽化しているため、新しい防災センターの整備を進めてまいります。

「消防・救急・救助体制の充実」につきましては、清水町共同調理場を解体した跡地に、老朽化した消防団博労分団器具置場を移転改築するための実施設計を行ってまいります。

「上・下水道の整備」につきましては、「高岡市上下水道ビジョン」に基づき、水道事業では、地震などの災害に強い水道を目指し、管路や基幹施設の更新・耐震化事業に取り組んでまいります。また、下水道事業では、公共下水道整備や管きょ、基幹施設の更新事業を推進し、生活環境の改善に努めるとともに、浸水対策として雨水幹線整備を行ってまいります。

 

(16) その人らしさが尊重され、お互いに助け合いながら幸せに暮らしている 

次に、第十六の『その人らしさが尊重され、お互いに助け合いながら幸せに暮らしている』まちについて申し上げます。

まず、「市民が主役の地域づくりへの支援」につきましては、明治二十二年に全国で最初の三十一市の一つとして誕生した高岡市が、本年四月に市制施行百三十周年の節目の年を迎えることから、これまでの歩みを振り返り、まちの魅力や資源を再認識しながら、新たなまちづくりの推進に資するための講演会を開催いたします。

「多文化共生社会の推進」につきましては、市民みんなが安心して暮らしやすい共生のまちづくりを推進するため、市民交流事業や日本語普及事業、外国人のための生活相談コーナーの充実などを行ってまいります。

 

(17) 市役所が市民に信頼され、責任を持って取り組んでいる 

次に、第十七の『市役所が市民に信頼され、責任を持って取り組んでいる』まちについて申し上げます。

まず、「市民に開かれた市政の推進」につきましては、多言語翻訳や読み上げ機能が備わったオンラインツールを導入し、多種多様な人にとって受け取りやすい情報発信を行ってまいります。

「高度情報化の推進」につきましては、内部系業務システムを統合し、クラウド型の新システムに移行することにより、業務の効率化と経費の節減を図ってまいります。

「簡素で効率的な行財政の推進」につきましては、外郭団体の業務改善診断に引き続き取り組むとともに、旧教育センターや矢田市営住宅など不要となった公共施設等を解体し、管理コストの削減を図ってまいります。

 

三 歳入予算の概要 

次に、歳入予算のうち、主なものについてご説明申し上げます。

各歳入の積算にあたっては、財政健全化を図るためにも、綿密な見積りに努め、市税収入につきましては、各税目について、これまでの本市の税収動向や税制改正、地方財政計画などを踏まえ、二百五十五億九千九百六十七万円を計上しております。

地方交付税につきましては、地方財政計画において、地方税の増収が見込まれることから、地方財政の健全化を推進するため、臨時財政対策債の発行を大幅に抑制するとともに、地方交付税総額を確保することとされました。そのため、合併算定替による特例の縮減を踏まえて試算しても、増加するものと見込んでおります。

また、消費税率の変更に合わせて、自動車取得税交付金が廃止され、新たに環境性能割交付金が設けられました。その他、温室効果ガスの排出削減や災害防止等を目的として、森林を整備するための森林環境譲与税が導入されます。これらを含めた各種交付金等につきましても、地方財政計画等に基づき、見込み額を計上しております。

国庫支出金及び県支出金につきましては、事業内容、事業採択の見通しなどを見極め、それぞれの事業に見合った額を計上しております。

市債につきましては、先ほど申し上げましたように、地方財政計画に基づき、臨時財政対策債を大幅に抑制し、「財政健全化緊急プログラム」に掲げた年間発行額七十五億円以内を堅持するとともに、投資的事業の「選択と集中」に努め、市債発行総額を抑制しました。早期の財政健全化を図るため、今後も引き続き、市債残高の減少に努めてまいります。

四 組織体制 

 行政組織につきましては、今後十年を視野に高岡市の教育の基本的な方向を定める将来構想の策定、及びその施策となる学校再編や小中一貫教育などの着実な推進を図るため、教育改革推進室を教育委員会に設置します。

また、多文化共生の推進、幼児教育・保育の無償化などに対応するため、必要な人員配置を行ってまいります。

一方、長生寮の民営化や廃棄物処理業務の効率化などに伴う事務事業の執行体制の見直しにより、職員数の適正化を進めます。

これらの措置により、平成三十一年度当初の職員数は、前年度当初から四十一人減員の千八百一人を予定しております。

第三 条例その他 

次に、条例その他議案について申し上げます。

条例議案につきましては、建築基準法の改正に伴う高岡市手数料条例の一部を改正する条例のほか、本年十月からの消費税率の変更や公共施設使用料の見直しに関するガイドラインに基づく料金改定を行うための条例など、六十四件を提案しております。

その他議案につきましては、(仮称)新高岡ストックヤードの整備に係る工事請負契約の締結など三件を提案しております。

以上、平成三十一年度予算をはじめ、提出いたしました諸案件について、その概要をご説明申し上げましたが、何とぞ慎重ご審議のうえ、よろしくご賛同賜りますようお願い申し上げます。

 

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