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更新日:2018年6月11日
市政の運営にあたって
平成三十年六月定例会の開会にあたり、提案理由の説明に先立ちまして、私の市政運営に対する所信の一端を申し上げます。
本市の財政状況は大変厳しい状況にあり、皆様にご心配をおかけしておりますが、市民のご理解、ご協力を得ながら、平成三十年度予算を編成し、財政健全化への初年度として、スタートを切ることができました。財政健全化緊急プログラムに沿って構造的な改革の第一歩を踏み出したところでありますが、依然として基金の取り崩しや起債などに多くを依存した状況であり、引き続きプログラムに基づいて歳入の確保や歳出の効率化などを着実に進める必要があります。
このため、新たに「財政健全化アドバイザー会議」を設置し、地方自治、財務分析、企業経営など各分野の専門家から、本市の財政健全化について指摘・助言をいただくこととしております。財政健全化緊急プログラムの目標を一日も早く達成するため、平成三十一年度予算編成に向けて、アドバイザー会議での助言等を踏まえ、より踏み込んだ改革に取り組む決意であります。
まずは再編計画で短期の方針が固まっている施設の取り組みを積極的に進めるとともに、「方針決定」となっている施設についても、可及的速やかに方針を定め、計画の上乗せを図ってまいります。公共施設の再編を進めるにあたっては、地域住民の方々や関係団体にご説明する機会を設け、十分ご議論、ご理解いただきながら取り組んでまいります。再編計画に示す実施時期にとらわれずできるだけ前倒しするなど、急速に進展する人口減少などの環境変化に対応した公共施設再編の実現に向けて、少しでも早く効果が現れるよう全庁一体となって努めてまいります。
高岡市教育将来構想検討会議において、今後十年を視野に小中一貫校の効果的な推進や英語教育等教育内容の充実、望ましい学校の規模や配置などについて協議・議論いただいているところであり、年内に素案をまとめ、市民の皆様や関係諸団体のご意見を伺いながら、年度末をめどに構想を策定することとしております。
高岡・砺波スマートインターチェンジに近接する戸出西部金屋地域に、新たな産業団地の造成を進めているほか、国の生産性向上特別措置法に関する固定資産税の特例措置についての議案を今回提案しており、中小企業者の設備投資を後押しすることとしております。
人口減少や高齢化を念頭に置いた「コンパクト・アンド・ネットワーク」の構築を図るべく、都市計画マスタープランの策定を進めてまいります。
本年一月から二月にかけての記録的な大雪により、市内各地でガードレールや側溝等の道路施設や林道等に大きな被害を受け、その復旧のため今議会にも関連予算を提案しております。特に市民に親しまれている高岡古城公園については、樹木の雪折れ、倒木など甚大な被害の早期復旧のため、高岡商工会議所による会員企業からの寄附金の募集をはじめ、市民の皆様から大きなご支援をいただきましたことに、あらためてお礼申し上げますとともに、引き続き一日も早い復旧に努めてまいります。
これまでの市民の皆様をはじめ呉西地域の皆様、飛騨・能登地域の自治体や関係団体各位の新高岡駅の利用促進に対するご支援・ご協力により、新高岡駅に停車する「かがやき」臨時便が継続され、運行本数の増加が図られたことに、感謝申し上げます。今後とも、「かがやき」をはじめとする臨時便の継続・増便や新高岡駅の利便性向上を求め、「かがやき」の定期便化を目指してまいります。また、北陸新幹線の一日も早い大阪延伸・開業についての働きかけを、関係機関や関係団体と連携しながら取り組んでまいります。
このたび、「日本遺産」として、平成二十九年度に認定された「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」に、本市が追加で認定を受けました。本市は既に、制度創設時の第一弾として平成二十七年度に「加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲くまち高岡―人、技、心―」が日本遺産に認定されており、本件が二件目の認定になります。北前船を中心とする今回認定のテーマは、町民文化を巡る本市の既認定テーマと密接に関連し、これを支えるものであると同時に、本市の歴史発展が全国各地とのネットワークにおいて実現したものであることを示すものであり、大変喜ばしく思っております。今回の認定を契機に、さらにまちの魅力を磨きながら関係各地域と連携を深め、情報発信、人材育成に取り組んでまいります。
本年九月には本市において日本遺産サミットが開催されます。これまでに認定された六十七件の日本遺産を構成する全国の自治体が一堂に会し、それぞれの日本遺産の魅力を高岡から発信する絶好の機会であります。本市としてもこの機会を活かし、他の日本遺産自治体をはじめ、関係団体と連携・協力し、高岡の歴史・文化の更なる魅力発信に努めてまいります。
平成二十五年度から五年間の歳月をかけて制作していた「平成の御車山」が完成し、四月三十日に完成披露式典を行いました。制作にあたり、市民をはじめ大変多くの方々からご寄附をお寄せ頂きました。あらためて感謝申し上げます。
「平成の御車山」は、各分野の職人が総力をあげ、高岡の伝統工芸の技を結集させた素晴らしい山車になりました。この新しい高岡のシンボルを、市民の皆様はもとより、より多くの観光客に親しんでいただけるよう活用方策の検討を進めるとともに、これまで以上にものづくりのまち高岡が誇る伝統工芸技術の継承と発信に努めてまいります。
高岡市美術館で三月十六日から五月六日まで開催した「THEドラえもん展TAKAOKA二〇一八」の来場者数は五万五千人を超え、幅広い世代に大変な好評を頂きました。またドラえもん展との相乗効果もあり、「藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」の延べ入館者数も四月二十一日に通算十万人に達しました。今後も、日本を代表する漫画家藤子・F・不二雄氏のふるさとである高岡の魅力を市内外、さらには世界へ発信してまいります。
五月三日から六日に日韓バドミントン競技大会二〇一八高岡大会、二十一日から二十七日にはレスリングのポーランド女子チームと全日本女子チームの合同強化合宿が行われ、世界レベルの競技を間近で感じることができました。また、スポーツ教室などを通じ、市内外の園児から高校生のジュニア選手達が、これら世界第一線の選手達から直接指導を受けるなど、市民との交流の貴重な機会となりました。今後とも、市民の皆様のスポーツへの興味・関心を高めるとともに、本市のスポーツの振興を図り、より多くの市民の皆様がスポーツに親しむ機会の拡大に努めてまいります。いよいよ二年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックに向け、ホストタウン関連事業をはじめとして更なる機運の醸成を図ってまいります。
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