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山町筋重要伝統的建造物群保存地区

   重要伝統的建造物群保存地区選定   平成12年12月4日

   面  積 約5.5ヘクタール
   範  囲 守山町、小馬出町の各全域、及び御馬出町、木舟町、一番町、源平町、
        元町の各一部   ⇒ 地図(PDF)  広域図(333KB)  詳細図(449KB)  

 

山町筋・守山町の町並み 

  重要伝統的建造物群保存地区に選定されているのは、山町十か町(御馬出町、通町、守山町、
木舟町、小馬出町、一番町、二番町、三番町、源平町及び坂下町)のうち、主に御馬出町、守山
町、木舟町、小馬出町です。
  保存地区内には、土蔵造りや真壁造りの町家、前面を洋風に仕上げた町家、レンガ造りの洋風
建築の銀行など、明治中期から、大正、昭和初期に建築された伝統的な建造物が残されています。
なかでも、土蔵造りの町家は、重厚かつ繊細な意匠を共に具備し、山町筋の歴史的な景観をかたち
づくる主役です。
 地区内は、江戸期の初めに成立した城下町の骨格を踏襲しながら、明治33年の大火後に当時の
利防災計画に従って再興された町で、「伝統的建造物群が全体として意匠的に優秀なもの」と評価
され、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

山町筋の歴史

 利長の隠居城と城下町

   高岡の町が開かれたのは、慶長14年(1609)加賀藩第二代藩主の前田利長が高岡に隠居
  城と城下町を建造したときのことです。利長は、現在の市街地中心部の南北に延びる小高い丘
  の上に城と武家屋敷を置き、その西側の段丘の下部を約75m四方の碁盤の目のように町割し、
 近隣の城下町から町人を招いて商人町を造りました。
   この商人町が山町の始まりです。

 城下町から商工業のまちへ

   利長が高岡で亡くなり(1614)、その翌年の元和元年に発せられた「一国一城令」によって高
  岡城は廃城となり武士団は金沢へひきあげてしまいますが、第三代藩主利常は高岡町人の他
  所転出を禁じ、町人の自治組織である「町年寄」を発足させるなど、高岡を城下町から商工
  業のまちへと生まれ変わらせる政策を進めました。
   明暦3年(1657)には、魚問屋と塩問屋が創設され、高岡城跡には藩主に納められる御詰米
  と御詰塩のための御蔵が置かれました。利常の没後もこの政策は受け継がれて、寛文年間(16
  61〜1672)には、この御蔵が吉久、立野、戸出などにも置かれるようになり、また給人米(家臣
  らの給料となる米)を納める多くの蔵宿や批屋(へぎや)があって米場が形成されました。このこ
  ろ、締綿(精製綿)市場が開かれ、更に文政7年(1824)には加賀・能登・越中の綿を取引す
  る商人が高岡に集中し、高岡の経済の発展に大きく貢献しました。
   明治期に入って自由な商業活動ができるようになると、高岡米商会所、綿取引を行う「寛文
  社」(寛文社の名は締綿市場が寛文年間に開かれたことから命名された)、肥料を扱う「豊饒
  社」などが開業し、高岡の経済はますます発展しました。
   このように高岡は、近世から近代を通して米や綿などの集散地となり、越中における商業の
  中心地として反映を極めました。なかでも山町は、商都高岡の繁栄を支えてきた商人町です。

 十か町と「高岡御車山」

   山町は、当時の大動脈であった旧北陸道に沿う十か町で構成され、国の重要有形・無形民
  俗文化財「高岡御車山」を所有・継承することから「山町」と呼ばれています。「高岡御車山祭」
  は毎年5月1日に行われ、重厚かつ華麗な土蔵造りの町並みを舞台に、絢爛豪華に飾られた御
  車山が曳き回されます。

 高岡大火と土蔵造りの町並み

   土蔵造りの町家が造られたのは、市街地の約6割を焼き尽くした明治33年(1900)6月27日
  の高岡の大火の跡のことです。大火の前年に施行された「建物制限規則(富山県令第51号)
  には、繁華街での建物の新築の際は防火構造のもとすることが義務付けられたため、山町
  筋の復興にあたっては当時の防火建築物である土蔵造りが建てられました。土蔵造り建造物
  は、防火に主眼を置いた明治中期の都市計画の記念碑といえます。

 土蔵造りの建物と町並みの魅力

   山町筋の土蔵造りは、二階建、切妻造、平入、瓦葺の町家で、黒瓦葺きの屋根と大きな装
  飾した鋳物の鉄柱、隣地境のレンガの防火壁など、華麗な装飾の中に洋風の意匠を取り入
  れていることなどが外観の特徴となっています。
   内部は、外観の重厚さとは対照的に、繊細な数奇屋風の仕上げとし、柱に四方柾の檜、天
  井には屋久杉などの銘木をふんだんに使い、贅を凝らしています。主屋と土蔵の間にある中
  庭は建物と見事に調和し、市街地にあって緑の多い静謐な空間を作り出しています。
   このように、土蔵造りのひとつひとつが伝統的建造物として見事であるばかりでなく、それら
  が軒を連ねる景観は高岡商人の中心地として繁栄したこの地区ならではのもの。また、町並
  みのなかに建つレンガ造りの銀行や洋風のファザードを持つ町家などが町並みに変化を与え、
  特色ある歴史的景観をよく伝えています。

 伝統的建造物の件数(平成22年3月31日現在)

建築物
計 92
工作物
計 12
主屋
42
防火壁
事務所
銀行店舗
車庫
 
付属屋(蔵)
46
 
付属屋(茶室)
 

 

土蔵造りの町家の特徴

土蔵造りの町家の外観図

 箱棟・雪割り瓦・シャチ

シャチ
箱棟1
雪割り瓦
箱棟2
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 蛇腹・出桁

出桁、蛇腹(黒漆) 出桁、蛇腹(白漆喰) 出桁
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 2階窓

2階窓・土扉 2階窓・鉄扉 2階窓(窓枠上部に帆掛け舟)
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 ふきどめ

ふきどめ(鯉) ふきどめ(半円) ふきどめ(レンガ)
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 下屋

下屋(丸瓦) 下屋裏(鏝絵)
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 下屋の支柱

下屋の支柱1
下屋の支柱2
下屋の支柱3
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 防火壁

防火壁 防火壁(2階部分) 防火壁(1階部分)
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 大戸

大戸
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 看板

看板
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山町筋を代表する伝統的建造物

  重要文化財 菅野家住宅(木舟町)

菅野家住宅

北海道との通商で巨万の富を築いた高岡有数の商家。明治中期から銀行や高岡電灯、高岡紡績などを起業し、高岡の近代化に貢献する一方、政界にも進出し、高岡政財界の中心的な存在として活躍しました。明治35年に建築された高岡の代表的な土蔵造りの町家です。
菅野家は、現在も住居として使用されていますが、御当主のご理解のもと、ミセノマ、 ホンザシキ、ブツマなどを一般に公開しています。

   富山県指定文化財 筏井家住宅(木舟町)

筏井家住宅 代々、綿糸などの卸商を営んでいた商家。明治36年の建築であることが当家に伝わる普請文書から確認されます。2階の窓につく観音開きの土扉は、全て開けられたときに隣同士の扉が一体化して納まるように設計されているのが面白いところ。屋根には採光のための天窓がついています。

  高岡市指定文化財 旧室崎家住宅(小馬出町)
  高岡市土蔵造りのまち資料館

土蔵造りのまち資料館(旧室崎家住宅)
室崎家は、綿糸や綿布の卸商を営んでいた商家。現当主の転居に伴い、高岡市で資料館として整備しました。2階窓に観音開きの土扉が付いていないことを除けば、高岡の土蔵造りの特徴をすべて備える大規模かつ上質な町家です。また、山町筋の町家ではめずらしく前庭があります。
資料館の中では、山町筋の中でも数少ない公開家屋として、建物を見学していただくのはもちろんのこと、高岡の町建てや山町筋の歴史や土蔵造りについての紹介や山町の祭りであり、国の重要有形・無形民俗文化財に指定されている「高岡御車山」に関する資料が展示してあります。

   国登録有形文化財 井波屋仏檀店(守山町)

井波屋仏檀店 もともとお茶の卸商の店舗として建てられた建物を井波氏が買い求めて仏壇店として営んでいます。店の土間部分は2回が吹き抜けで、四周に回廊がついています。正面
の意匠は鋳物製の唐草模様で飾る大きなアーチ窓を置き、洋風に仕上げるなど、山町筋では独特の建造物です。

  富山銀行本店(守山町)

富山銀行 当初は高岡共立銀行本店として大正3年12月に建築されました。施工は清水組、設計は東京駅を設計したことで有名な辰野金吾氏の監修のもと清水組の田辺淳吉が担当しました。県内唯一の本格的な洋風建築物といわれています。擬ルネッサンス様式のレンガ造りのこの建物は、「赤レンガの銀行」と呼ばれて市民に親しまれています。

  塩崎家住宅(木舟町)

塩崎家住宅 塩崎家は古くからこの地に住んで、高岡の地場産業製品である銅器の卸売業を営んでいました。現在は、計量機器類の卸売業を営んでいます。主屋の建築年代は、当家に残る普請文書から明治42年であることがわかります。正面左側が斜めに切り取られており、その面は擬石の洋風の意匠となっていますが、これは昭和9年の都市計画事業として大通りの拡幅が行われ、その際に間口を2間分切り取られた上に隅切りされたためです。正面向かって右手側は明治期の土蔵造り、左側は昭和初期の洋風建築というふうに、2つの時代の建築様式を兼ね備え、都市の変遷を表す建造物として貴重です

山町筋観光駐車場のご案内

 山町筋をゆっくり歩いて散策するために、重要文化財菅野家住宅前に観光駐車場を整備
しています。ぜひご利用ください。

所在地 高岡市木舟町29-1(旧北國銀行跡地。重要文化財菅野家住宅前)
開館時間 午前8時〜午後7時(年中無休)
利用可能台数 大型バス 3台
普通車18台(大型バス利用時 12台)
身体障害者用スペース 1台
その他利便施設 敷地内には、トイレ、無料休憩所としてご利用できる「防災施設」があります。
(山町筋の町並みにあわせるため、土蔵造りの外観で建設されました。 ⇒ 写真

山町筋の修理・修景事業等の概要

 山町筋では、国、県の指導のもと、修理・修景事業等による町並み整備に取り組んでいます。
 詳しくは、こちらから

  

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